地酒の多そうな居酒屋にゴー。
店内ガラーン。
嫌な予感を感じつつもオーダーをかける。和テイストな店内だったので、ハズし難そうな緑茶の地豆腐と黒豆の枝豆を頼む。
しばらくして注文聞いた娘と厨房の子の会話が聞こえる。どうやら緑茶の豆腐は売り切れらしい。厨房まで4メーターも離れていない距離なので、筒抜けといっていい。厨房からは死角になる席に案内したものだから、気が抜けているようだ。黒胡麻の豆腐を薦めるよう男の子指示。女の子スルーでも通りそうなものだが中継。こちらはそう気分でもなかったので別の豆腐を注文。聞こえているだろうけど、中継される。しばらくして黒胡麻しか無いと伝言を受ける。始めから言っときゃいいのに。
仕方なく黒胡麻豆腐注文。その後、酒、豆腐が届き、またしばらくして枝豆っぽいのが届く。豆と皮がくっつくまで煮立てたられたのが。きっと合議の間も熱心に茹で上げられていたのだろう。触ると熱い。ゆで汁で皿底がヒタヒタだ。
豆がはみ出るまで煮立てている見映えに関しては文句を言うまい。ただ黒豆の香ばしさどころか何豆かも分からないくらい味の抜けきった枝豆はもはや商品と呼べまい。正直、中国で食べた落花生を蒸しすぎた何かより不味かった。文句言わないけど、二度と足を運ばないことを誓う。
少しして向こうから声を潜めたっぽい会話が聞こえる。
金曜日ってさー、ヒマなんだよねー(男の子)
えー何でー(女の子)
仕事関係の打ち上げは金曜日だけどねー、土曜日はカップルかモテない奴しか来ないし、ここで働きはじめて分かったんだけどねー(男の子)
クリアーに聞こえますー。
悲しいですー。バイト君に気まぐれ調理させる責任者不在の居酒屋なんて潰れればいいですー。又吉イエスに呪い殺されればいいですー。