2006年06月20日

ナイト・ウォッチ

 ナイト・ウォッチ NOCHNOI DOZOR

 同名の映画があるのですが、ユアン・マクレガーが出ているスリラーではありません。

 ロシア産SFファンタジー映画です。

 長編小説の映画化、その上カテゴリがファンタジーなので世界観、ルールの説明がかなり必要になってくるはずですが、それが十分でない為、消化不良になる人が多い映画だと思います。以下の引用は公式サイトのストーリーを書き出したものです。ここを読んでおけば、映画を観た際、意味不明にならずに済みます。ただ、丁寧に書かれている為、大いにネタバレです。

 個人的に本作の面白さは「限られた予算の中で作られたSF的映像にある」と考えています。予算が大きいハリウッド映画なら、どのような異空間であれ、すべて自然な映像にできるでしょう。例えば、ハリウッドの大道具さん対ヴァンパイア兵器を作るとしたら、見栄えの良い立派なモノになるはずです。しかし、こちらはお金が無い。だから、アイデアで勝負です。何の変哲もないハンドライトに「特別な豆球」を仕込みます。これは強力な武器なのです。日常から派生するファンタジーは観客の信じる力がすべてです。

 また、光の王も闇の将軍も零細企業の社長のようによく働きます。単に出たがりなだけかもしれませんが、双方が闇と光の監視人となり千年もの間、第一線で仕事をしていたなんて、涙ぐましいじゃありませんか?組織が大きかろうが、歴史があろうが、現場第一主義!胸を打ちますね。僕がどちらかの頭なら真っ先に相手の頭を撃ちますが、そんな無粋な輩はこの世界には居ないのです。

 公式サイトのストーリーには内容がすべて書いてあります。意図してか?しないでか?は解りませんが、ストーリーのラスト数行の三つの謎まで解けてしまう徹底ぶりなので、ネタバレOKな映画なのだと思います。

 簡単すぎるかもしれないですが、推理として読んでみるのも一興かと。
ラスト数行の謎。
1、 闇の勢力はなぜイゴールを執拗に狙うのか?
2、 そして『偉大なる異種』の正体は?
3、 秘密がひとつになる時、アントンとイゴールの衝撃の事実が明かになる……。

ストーリー  公開映画サイト引用 

人間でありながら、特殊な超能力を持つ『異端』と呼ばれる種族。世界はかつて、光と闇、彼ら両軍の間で激しい戦争が続いており、破滅の危機にあった。だが、戦いの無益さに気付いた光の王ゲッサー(ウラジミール・メニショフ)と闇の将軍ザウロン(ヴィクトル・ヴェルズビツキー)は、休戦協定を結ぶ。それ以来、異端に目覚めた人間は、光につくか闇につくかを本人が決めることに。そして光の戦士は『ナイト・ウォッチ(闇の監視人)』として、闇の異種の行動を監視。闇の戦士は『デイ・ウォッチ(光の監視人)』として、光の異種を監視。こうして光と闇の勢力のバランスは、何世紀もの間、平和に保たれていた。

 現在のモスクワ。1992年。青年アントン・ゴロデツキー(コンスタンチン・ハベンスキー)は、結婚したばかりの妻イリーナ(マリア・ミロノーワ)に別の男と逃げられ、絶望しながらシュルツ夫人宅を訪問。呪術使いの夫人は、妻を取り戻すためには、彼女が身篭もっている胎児を流産させるしかないと言う。だがその恐ろしい呪いの儀式を実行する途中で、光と闇の協定違反(暗殺の共謀)により、夫人は逮捕されてしまった。

 12年後。実は予知能力を持つ異種であったアントンは、光の側に属し、ナイト・ウォッチのメンバーとして活動していた。地下鉄に入った彼は、ひとりの少年(イゴール)を狙う闇の異種、ヴァンパイアのアンドレイ(イリア・ラグテンコ)と恋人の女ヴァンパイアを追う。やがてアンドレイを殺害し、瀕死の重傷を負ったアントンは、仲間によりナイト・ウォッチのアジトである『光公社』に運ばれた。

 リーダーのゲッサーの手術を受けつつ、地下鉄で見た、頭上に空気の渦が巻いていたメガネをかけた女について語るアントン。ゲッサーは、書物に書かれた『ビザンチウム伝説』について説明する。その中に登場する
が、おそらくメガネの女の正体であると。彼女の名はスヴェトラーナ・ナザロワ(マリア・ポロシナ)、29歳。伝説によれば、彼女が世に現われた時、光と闇の最終戦争の前兆になるという。光と闇のバランスが崩れた時、『偉大なる異種』が出現する。

 一方、デイ・ウォッチのリーダーであるザウロンは、普段は歌姫として人気を博すメンバー、アリス(ジャンナ・フリスケ)に、アンドレイ殺しの犯人を探すように命令。結局、アンドレイの恋人だった女ヴァンパイアに、犯人を捜索させることにする。

 かくして彼らの標的となったアントンに、ゲッサーは助け役として、なぜか一羽のフクロウを授けた。するとその鳥は、人間の女性の姿に……。変身能力を持つナイト・ウォッチのメンバーの魔女、オリガ(ガリーナ・チューニナ)だったのだ。

 まもなく、モスクワに異常気象が起きる。トルネードと呼ばれる強力な竜巻が接近する中、闇の異種たちは、地下鉄にいた12歳の少年イゴール(ディマ・マルティノフ)を追かけている。アントンとオリガは、少年を助けるため接触する。闇の勢力はなぜイゴールを執拗に狙うのか?そして『偉大なる異種』の正体は?秘密がひとつになる時、アントンとイゴールの衝撃の事実が明かになる……。

 
 青文字は書いていない補足。


 それでも解らないところ。
1、*光と闇の協定の内容…ほとんど語られない。それなのに事の後にぶつ切りで述べられる。まるっきり、後だしジャンケン。
2、光と闇の間で大多数の普通の人間の立ち位置が不明。光の戦士はなぜ人間を守るか?意味が解らない。
3、映画で語られる光と闇の協定の一つに「双方の合意無しに種族を増やしてはならない」というルールがあるのだが、ヴァンパイアのアンドレイが恋人をヴァンパイアにしている。
4、というかヴァンパイアは存在そのものが、協定違反では?
5、映画の中で、魔女、魔法使いは災厄をもたらすものとして光の戦士の捕縛の対象のはず、ですが光の側につくオリガが魔女。後々説明されるかもしれないけど。
6、『災いを招く乙女』にまつわるルールが描かれていないので、展開が納得できない。ここでも後だしジャンケン。
色々ありすぎるが、とりあえず、これくらい、と。

 でも、この作品の有り余る愛、好きです。


 公式サイトではこのような宣伝文句が書かれています。
製作費400万ドルで国内興行収入1600万ドル。
ロシア国内では『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還』を超えた。
自国の映画が200万ドル以上の興行収入を売り上げたことが無かった。

 200万ドル以上の興行収入が難しい中、400万ドルを注ぎ込む、というのは相当な博打です。原作に対する期待の高さもあるでしょうが、多分、以前より海外からのスポンサーが入って来ているのでしょう。

 「ナイト・ウォッチ」の400万ドルって制作費はロシアでは法外な金額ですが、日本円にすると(1ドル115円として)約4億6千万円。ハリウッド超大作が100億円規模で作られることから考えれば、20分の1以下です。万一こけてもリスクは格段に少ないはずです。

 世界展開することを考えれば、十分に元が取れるのかもしれません。そういえば、最近、ロシア産ハリウッド映画が日本で公開されていました。たしか、「大統領のカウントダウン」って題でした。



 最後に、気になったので日本とロシアの比較。日本の歴代興行収入。

 日本とロシアの人口、GDPについて
日本  人口1億2千万
ロシア 人口1億4千万。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%BD%E3%81%AE%E4%BA%BA%E5%8F%A3%E9%A0%86%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%83%88

日本  GDP 4,799,061 (100万US$)
ロシア GDP 755,437 (100万US$)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%BD%E3%81%AE%E5%9B%BD%E5%86%85%E7%B7%8F%E7%94%9F%E7%94%A3%E9%A0%86%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%83%88#.E5.90.8D.E7.9B.AEGDP

 日本国内の興行収入、千と千尋が300億。タイタニック260億。http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%AD%B4%E4%BB%A3%E6%98%A0%E7%94%BB%E8%88%88%E8%A1%8C%E6%88%90%E7%B8%BE
posted by ねこめ〜わく at 22:49| Comment(0) | TrackBack(1) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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