2006年06月21日

キング・コング

 もはやストーリーを書く必要がないくらい良く知られた物語です。もし知らない人が居てもそれは幸いなこと。より多く映画を楽しむことができます。

 本作は三時間の超大作でありながら、中だるみは一切ありません。物語の最初の三分の一は舞台背景と登場人物の描写、次の三分の一は島での騒動、最後の三分の一はニューヨークに戻ってから、とタイトに区切られています。
 
 ストーリーはシンプルですが、その世界は広大です。本来なら説明に骨が折れるところですが、本作はナレーションや解説用登場人物(ex.テリーマンとか雷電とか)の解説に頼らず、丁寧な映像によって映画の世界を表しています。ピーター・ジャクソン監督はすごい。

 すべてが映像化されているので、どのシーンも気を抜かず観て下さい。無駄な描写はありません。といっても、観始めたら食い入ること間違い無しなので、労力は要りません。

 本作の一番の特徴は怪獣映画でありながら、その怪獣の表情がとても豊かなことです。技術的な側面もあったのでしょうが、今まで、これほどまでに生き生きとした表情の怪獣はいませんでした。怒り、喜び、憂い、テレ、様々な表情が見て取れます。中盤頃にはコングの顔が男前に見えてくるのだから、大したものです。

 
 この映画は「首が回らなくなった映画監督が、周りを騙くらかして未開の島に渡るところ」から始まるのですが、映画関係者には山師が多く、全くのフィクションと斬って捨てられない感じがあります。

 映画には見世物としての側面が純然とあります。「惑星ソラリス」では何気ないシーンで映るロケットの打ち上げがマジモンだったり、「フィッツカラルド」では豪華な船が山を越える映像が収められていたり、と。

 そのような一見、そろばんの合わない企画も映画化される上、そこに成り上がりを夢見る人間も加わるものだから、山師がいて当然なのです。

 「この一本で会社が潰れた」って映画の特集もいつか書いてみたいですが、それはまた今度。
 
posted by ねこめ〜わく at 23:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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